昨日、一冊の本を、あるお店に返しにいきました。
そのお店にはじめて行ったのは、次男が週2のお預かりに行くようになった約一年前(車で通る度に気になっていたお店)。ランチで伺いました。
- 素材にこだわっていて美味しい!
- お店の人が親切!
- デザートや飲み物も美味しい!
- お店の人は元保育士さんで、話が合う、楽しい!
その後も、一人または友人と行くようになりました。(小学校の代休の日などに娘と二人で行くこともあります。娘もお気に入りのお店)
店内には、少しですが本が置いてあり、待ち時間など自由に読むことができます。
夏休み前にそのお店を訪れたとき、思わず「これ読んでみたい!」と思う本がありました。
それがコレ。
「心配事の9割は起こらない」という言葉は、自分でもたまに唱えることがあります。
※この記事に乗せています。
お店の人と話していると「どうぞ持って帰って読んでください~ゆっくりいいですよ~」と言ってもらったので、甘えることにしました。
著者の枡野俊明さん。
ブログでこの方の本を紹介したことはありませんが、一時貪るように本を読んでいた時に何冊が読み、どれもいい内容だなあ~と、この方の名前はしっかり記憶に残っていました。
久しぶりに読んだ枡野俊明さんの本、『心配事の9割は起こらない』を読んで、印象に残ったことを書きます。
心配事の”先取り”をせず「いま」「ここ」だけに集中する
表紙を開いてすぐ裏に、こんな言葉が載っています。
- 悩むより動く
- 人と比べない
- 前向きに受け取る・・・
どれも、私がいろんな本から学び実践して、本当にそうだなと感じたことばかりです。
この本が出版されたのは2013年。やっぱり今も昔も変わらない”よりよい生き方”ってあるんだな、と思いました。
「悩むより動く」
「人と比べない」
「前向きに受け取る」
そして、「いま」「ここ」だけに集中する。
これはまさに、私がしたい、さらさらした生き方です。
筆者がこの本で言いたいこと
余計な不安や悩みを抱えないように、
他人の価値観に振り回されないように、
無駄なものをそぎ落して、
限りなくシンプルに生きる。それが、この本で私がいいたいことです。
以前の私は、
余計な不安や悩みを抱えていたし、
人から聞いた話や情報に振り回されていたし、
自分に管理できないモノ、しなくていいコト、余計な思考…
それらを抱えていました。
まだまだなところもあるけれど、それらは自分次第で手放すことができるということは確信しています。
そして、手放すことでラクに生きられる。
読み進めていきながら、うんうんと頷くことがたくさんありました。
自分の「ものさし」で生きる~他人の価値観に振り回されないために~
常識から自由になって、でも道を誤らないで生きるには、自分の「ものさし」を持つことが必要です。根底には常識というものを感じながら、ときにそれにこだわらないで自分自身の判断をする指針、ものごとを自分流に解釈するよりどころ。「ものさし」とはそういうものだと思います。
さて、そんな「ものさし」を持つためにはどうしたらよいのでしょうか。
これはもう、みずから実践していく、経験を積んでいく以外に方法はありません。
核家族化が進む中での子育ては、親も手探りで子どもと関わっていくことが多いです。
ネット・本・自分の育てられ方・世間の常識…それらに影響を受けることが多く、ともすると「~しなければならない」という考えに陥りやすくなります。
私もそれでかなり苦しみました…。今思うと、「自分はどうしたいか」が置き去りになっていました。
例えば、”食事は毎回栄養のあるものを手作りしましょう”。
これは正しいことなのかもしれません。しっかりできたら理想です。
しかし、ワンオペ育児(ワンオペ育児でなくても子育ては大変)でそれを守っていたら自分の身がもちません。
今は、「食事は栄養があって手作りがいい」。この考えはもちつつも、状況によってレトルトや総菜に頼る、炭水化物だけのときもある…。そんなことも多いです。
それでも子どもたちは元気にしていて、毎日楽しそうで、私だってご機嫌でいられる♪
それでいいのだと思うようになりました。
実践し、経験を積み、自分の「ものさし」をもって生きていきたいです。
置かれた場所で輝く~「いま」やらないで、いつやるのか?~
たしかなことは、ひとつしかありません。本気で取り組める仕事がどこかからもたらされるわけではない、ということです。待っていれば楽しい人生といつか出合えるわけではありません。
そう、「いま」就いている仕事に”本気”になるしかない。生きている「いま」を楽しむしかないのです。
・・・
光り輝く黄金の大地があるのではありません。そこにいるあなたが大地を黄金にするのです。自分には合っていないように感じても、やりたいことと違っていても、「いま」「そこ」で就いている仕事が「あなたの仕事」なのです。
私は以前、自分の状況を受け入れずにいました。
- 転勤族
- 近くに実家がない
- 幼い子どもがいる…
それらを仕事に復帰できない理由として並べ、
自分が満たされないのは、毎日(やりたいことと違う、自分には合っていないように感じる)家事と育児の繰り返しをしているからだと考えていました。
しかし、家の片付け、家計管理、読書…それらに取り組んでいくことで、「今自分は、大切なことをしている」と思えるようになりました。
今の自分にできることを精一杯やる。すると自ずと道は拓ける。これは、育休中に学んだ、私にとっての大きな学びの一つです。
「置かれた場所で輝く」これからもずっと大切にしていきたい考え方です。
「お金」について~「もっと欲しい」と思うから苦しくなる~
「少欲知足」という言葉があります。文字通り、欲を少なくして、足るを知るということです。お釈迦様のご臨終前の最後の教えとされる『仏遺教経(ぶつゆいぎょうきょう』の中には、少欲知足についてこう書かれています。「知足の人は地上に臥すといえども、なお安楽なりとす。不知足の者は、天堂に処すといえども、また意(こころ)にかなわず。不知足の者は、富めりといえどもしかも貧し」
現代語訳すると、「足ることを知っている人は、たとえ地べたに寝るような生活をしていても、心は安らかで、幸せを感じている。しかし、足ることを知らない者は、天上の宮殿のようなところに暮らしていても、満足ということを感じられない。足ることを知らない者は、どんなに裕福であっても、心はいかにも貧しい」ということです。
どんなにお金があっても、
どんなにモノがあっても、
足ることを知らなければ、永遠に満足することはできません。
結局のところ、幸せとは、何かを手に入れることで得られるものではなく、「満足だ」「幸せだ」と感じられる”心”の問題。
そう、最後は自分の捉え方次第です。
「足るを知る心」いつも持っていたいものです。
※足るを知るについては、この本でも触れられています。
おわりに
他にも、「親子関係」「夫婦関係」「年をとること」など、全48の禅の教えが載っています。
私は、本のタイトルと著者に惹かれてこの本を手に取ったため、”禅”が何なのか、”禅”の教えを学びたい、と思ったわけではなかったのですが、内容は全く難しくありません。
あなたには、こんな経験がないでしょうか。なにか不安や悩みがあって、心がどんより重たかったのに、ふとした言葉や行動がきっかけとなって、「なんだ、たいしたことないじゃないか」と、嘘みたいに心が軽くなった ー。
「禅の教え」は、そんなきっかけの宝庫です。
・・・
禅の教えは、とても身近なところにあります。
日々の暮らしのとしっかり結びついています。
たとえば、部屋に上がるときに脱いだ靴をきちんとそろえる -。こんなことも禅の教えの日常的な実践なのです。・・・
改めて、よりよい生き方ってあるんだ!
そう思った一冊でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
昨日、お店に本を返しに行ったため、この記事を書いたのですが…
何と今日(2019/8/22)、この本の文庫本が出版になったようです!(こんな偶然ってあるでしょうか!?)