本から学んだこと

『生き方』(稲盛和夫・著)を読んで。忘れずに過ごしたい12の言葉

みなさんは、この本を知っていますか?

とても有名な本のようですが、私が読書をするようになったのはここ2~3年。

また、以前から時事問題に詳しくありません。

そのため、この本の存在も、著者のことも、全く知りませんでした。

それが先月、Twitterをきっかけに知りました。

この本のことを知った時、ちょうど熊本の実家に帰省中でした。

そして何と、実家にあったのです!妹が以前、買っていたようです。

私自身、暮らしや心が整っていくと、“どう生きていくか”に自然と目が向くようになりました。

私が今「生き方」に目を向けていられる3つの理由。私がここ最近ブログに書くことは『生き方』についてばかりです。 他にも「食」「お金」「断捨離」のことなどについても書きたいのですが、...

そんな時に出会ったこの本は、私の心に深く響きました。

読み進めていく毎に、これまでの自分の生き方を見つめ直し、今ここから自分はどう生きていくか、改めて考えさせられました。

今日は、この本の中から、私が忘れず過ごしていきたい12の言葉をご紹介します。

1.混迷の時代だからこそ「生き方」を問い直す

私たちはいま、混迷を極め、先行きの見えない「不安の時代」を生きています。豊かなはずなのに心は満たされず、衣食住足りているはずなのに礼節に乏しく、自由なはずなのにどこか閉塞感がある。やる気さえあれば、どんなものでも手に入り何でもできるのに、無気力で悲観的になり、なかには犯罪や不祥事に手を染めてしまう人もいます。
・・・
そういう時代にもっとも必要なのは、「人間は何のために生きるのか」という根本的な問いではないかと思います。

冒頭から、私たちの心に深く刺さる言葉です。

私たちは、何のために生きるのでしょうか。

2.魂を磨いていくことが、この世を生きる意味

たった一つ滅びないものがあるとすれば、それは、「魂」というものではないでしょうか。死を迎えるときには、現世でつくり上げた地位も名誉も財産もすべて脱ぎ捨て、魂だけ携えて新しい旅立ちをしなくてはならないのです。
ですから、「この世へ何をしにきたのか」と問われたら、私は迷いもてらいもなく、生まれたときより少しでもましな人間になる、すなわちわずかなりとも美しく崇高な魂をもって死んでいくためだと答えます。

魂だけが、この世を去る時に、もっていけるもの。

昨日よりも今日、今日よりも明日、と日々誠実に努めること。

その過程にこそ、私たちが生きる目的や価値があると、筆者は述べています。

3.「考え方」を変えれば人生は180度変わる

人生をよりよく生き、幸福という果実を得るには、どうすればよいか。そのことを私は一つの方程式で表現しています。

人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力

つまり、人生や仕事の成果は、これら三つの要素“掛け算”によって得られるものであり、けっして”足し算”ではないのです。

三つの要素の中でもっとも大事なのが、最初の「考え方」。この考え方次第で人生は決まってしまうと言います。

なぜなら、これにはマイナスポイントがあるから。

能力と熱意に恵まれていても、考え方の方向が間違っていると、それだけでネガティブな成果を招いてしまいます。

マイナスの考え方に、どんな情熱や能力を掛け合わせても、マイナスにしかなりません。

プラス方向の考え方をもって、過ごしていきたいものです。

4.あふれるほどの夢を描け、人生は大飛躍する

私たちはいくつになっても夢を語り、明るい未来の姿を描ける人間でありたいものです。夢を描けない人には創造や成功がもたらされることはありませんし、人間的な成長もありません。なぜなら、夢を描き、創意工夫を重ね、ひたむきに努力を重ね、ひたむきに努力を重ねていくことを通じて、人格は磨かれていくからです。そういう意味で、夢や思いというのは人生のジャンプ台である - そのことを強調しておきたいと思います。

筆者は、だれよりも強く、身が焦げるほどの熱意をもって、そうありたいと願望することが大切だと述べています。

思わなければ、かなうはずのこともかなわない。

自分に起こるすべてのことは、自分の心が作り出している。

まずは、よい想いを描くこと。それを大切にしていきたいです。

5.ただいま、このときを必死懸命に生きる

まずは、今日という一日を一生懸命に過ごすこと、それが大切だと思うのです。どんなに壮大な目標を掲げてみても、日々の地味な仕事に真剣に向き合い、実勢を積み重ねていかなければ成功はありえません。偉大な成果は堅実な努力の集積にほかならないのです。
先の功をいたらずに焦らず、今日一日を懸命に、真剣に生きることによって、おのずと明日も見えてくる。そうした充実した一日の連続が、五年たち、十年たつうちに大きな成果に結実する - 私はそう考え、肝に銘じながら、これまで経営を行ってきました。その結果、「今日を完全に生きれば明日が見える」ことを、人生の真理として体得することができたのです。 

私は、何年も専業主婦に価値を見いだせずにいました。

しかし、家を整えることに力を注ぐと、自然とその先に繋がっていきました。

与えられた環境で、今の自分にできることを精一杯やる。そうすれば自ずと道は拓ける。

これからも大切にしていきたい考え方です。

6.どんなときも「ありがとう」といえる準備をしておく

必要なのは「何があっても感謝の念をもつ」のだと理性にインプットしてしまうことです。感謝の気持ちがわき上がってこなくても、とにかく感謝の思いを自分に課す、つまり「ありがとう」といえる心を、いつもスタンバイさせておくことが大切なのです。
困難があれば、成長させる機会を与えてくれてありがとうと感謝し、幸運に恵まれたなら、なおさらありがたい、もったいないと感謝する - 少なくともそう思えるような感謝の受け皿を、いつも意識的に自分の心に用意しておくのです。

どんなときも「ありがとう」。

難しいときもありますが、心がけていきたいです。

7.利他の心で生きる

人間の心がより深い、清らかな至福感に満たされるのは、けっしてエゴを満たしたときでなく、利他を満たしたときであるというのは、多くの人が同意してくれることでしょう。また、賢明な人は、そのように他人のために尽くすことが、他人の利だけにとどまらず、めぐりめぐって自分も利することにも気づいているものです。

この言葉は、私がこの本の中で、最も印象に残った言葉です。

「誰かの役に立てて嬉しい」

この気持ちは、大人も子どもも、誰もが感じることではないでしょうか。

人は、他人と関わってこそ、本当の意味で幸せに生きていくことができる。

そんなことを改めて感じました。

8.今こそ道徳に基づいた人格教育へとシフトせよ

なぜ、私たちはそれほど根源的な道徳規範を失ってしまったのか。人を思いやる心、利他の心を忘れてしまったのか。その答えは簡単です。要するに、大人が子どもにそれを教えてこなかったからです。戦後およそ六十年がたっていますから、いま生きている多くの日本人は道徳について何も教えられていないといっていいでしょう。
・・・
昨今でも、総合教育を謳いながら、道徳による人格教育をしようという動きはあまり見られません。加えて「個性教育」を重視するあまり、人間として身につけるべき最低限のルールやモラルをきちんと教えない。幼稚園でも「自由な教育」を標榜し、物心もつかない幼児たちを放任してしまう。それでは、大人になるまでに必要な最低限のルールさえ身につける機会がありません。
まだ心身ともに成長過程にある少年期にこそ、「人間としてどう生きるべきか」を学び、じっくりと考える機会を与えることが必要ではないでしょうか。

教師として、親として、これまで自分はどうだったか、とても考えさせられました。

今一度、子どもたちには、正しいことは正しい、間違っていることは間違っていると、はっきり伝えることが大切なのだと感じました。

それと同時に、教員時代のことを思い出すと、どんな子どもも、心の奥では、そういった正しいことを求めていました。

私たち大人がよい方向へ導いていきたいものです。

9.「足るを知る」という生き方

私は、これからの日本と日本人が生き方の根に据えるべき哲学をひと言でいうなら、「足るを知る」ということであろうと思います。また、その知足の心がもたらす、感謝と謙虚さをベースにした、他人を思いやる利他の行いであろうと思います。
・・・
つまり私欲はほどほどにし、少し不足くらいのところで満ち足りて、残りは他と共有するやさしい気持ち。あるいは他に与え、他を満たす思いやりの心。甘いといわれようが、絵空事といわれようが、私はそのような考え方が必ず日本を救い、大きくいえば地球を救うと信じています。

私たちが、もしも今もっているもので足りる心がなかったら…

欲しいと思っているものを手に入れたところで、けっして満足することはできません。

本当の意味での心の豊かさを大切にしていきたいです。

10.結果を焦るな、因果の帳尻はきちんと合う

 人間は運命に支配される一方で、自らの善行善意によって、運命を変えていける存在でもあるのです。(因果応報の法則)
・・・長い目い目で見れば、誠実で善行を惜しまない人物がいつまでも不遇にとどることはないし、怠け者でいい加減な生き方をしている人がずっと栄えていることもありません。 たしかに、何か悪いことをした人がまぐれや勢いでうまくいったり、善きことに努めた人が一時的な不運に見舞われて低迷したりすることもありますが、それも時間がたつうちにだんだんと修正されて、やがてみんながそれぞれの言動や生き方にふさわしい結果を得、その「人間」に見合った境遇に落ち着いていくものです。

私たちは、焦ることなく、人として正しいことをしていく。

それがやがてよりよい未来に繋がる。

とても励まされる言葉です。

11.どんなちっぽけなものにも役割が与えられている

全ての人が天から役割を与えられ、それぞれにその役割を演じているわけで、その意味ではどの人にも同じだけの存在の重みがあるといえるのです。・・・あらゆる人間、さらには生物、そして一本の木や草、道端の石ころに至るまで、あらゆるものが創造主から役割を与えられ、つまり宇宙の意思に基づいて存在しています。

宇宙規模で考え、私たちには一人一人役割を与えられている。

それは一体何なのか、常に考え、日々を歩んでいきたいものです。

12.人のあるべき「生き方」をめざせ、明るい未来はそこにある

 一生懸命働くこと、感謝の気持ちを忘れないこと、善き思い、正しい行いに努めること、素直な反省心でいつも自分を律すること、日々の暮らしの中で心を磨き、人格を高めつづけること。すなわち、そのような当たり前のことを一生懸命行っていくことに、まさに生きる意義があるし、それ以外に、人間としての「生き方」はないように思います。

人のあるべき生き方とは、決して難しいことではなく、当たり前のことを当たり前にやっていくこと。

それに尽きると思います。

道に迷ったときは、もう一度原点に戻り、「人間として正しいかどうか」について考えたいです。

おわりに

『生き方』を読んで、私が忘れず過ごしていきたい12の言葉について書きました。

正直、これでも書き足りません。

それくらい大切なことが、随所に散りばめられています。

 

この本が出版されたのは2004年。今から10年以上も前のことです。

しかし、その内容はちっとも色褪せることなく、今の時代にも強く私たちの心に響きます。

時代とともに社会はどんどん変化していっても、人間としてのよりよい生き方は変わることがないのだと感じます。

先人たちが残したその教えを、私たち一人一人が少しずつ実践していく。

やがて、それが大きな力となる。

たくさんの学びがあった『生き方』という本。一人でも多くの方に読んでもらえたら嬉しいです。

これからも、ずっと持っていたい一冊になりました。

 

 

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今日ご紹介した本『生き方』。

実は、先日会った教え子にすすめたうちの一冊です。

教え子に会ってきました!親として学んだこと先週日曜日、初任の頃に受け持った教え子二人に会ってきました。 ミモザ@機嫌よく今を生きる✨@sarasaralife1 ...

彼は、会話の中で、「勉強は嫌いだったけど、道徳は好きでした~」と言っていました^^

決して優等生ではなかった彼ですが、今も心がまっすぐ育っているのは、人として大切なことは忘れず過ごしてきたからなのかなと感じました。

お読みいただきありがとうございました。

 

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ABOUT ME
ミモザ
1984年生まれ。3人の子ども(女・男・男)の母。転勤族の夫との5人暮らし。 22歳で小学校教師となり、担任として忙しくも充実した日々を送る。 約5年間働いた後、3人の育児休暇に入る。そこで思い通りにいかない子育ての壁にぶち当たる。生きてきた中で最も「自分の未熟さ」を知ることになる。 何年も満たされない日々だったが、家の片付けと読書を機に、『自分の人生は自分で変えられる!』と気づく。そこから毎日が変わっていった。 2018年3月に退職。

POSTED COMMENT

  1. mimoza より:

    さとりんさんありがとうございます^^

    本当に日々葛藤の連続ですね。

    本の中に次のような箇所があります。
    「私を含め、人間とはそれほど愚かで不完全な存在なのです。しかし、それでいいのだということも私はよく理解しました。そうであろうと努めながら、ついにそうであることはできない。しかしそうであろうと務めること、それ自体が尊いのだということです。」

    励まされる言葉です^^

    私も日々反省の毎日ですが、
    そうしながらも一歩一歩前に進んでいけたらいいのかな、と思っています。

  2. さとりん より:

    マイナスな考え方には、何をかけても
    プラスにはならない…

    本当にその通りですね。。。

    己を忘れて他を利する…
    なかなか
    子供より自分のことばかり
    考えてしまう自分…

    自分を大切にすることは
    子供を大切にすることに繋がるって
    言い訳してますが…笑(><)

    ミモザさんのブログを読むと
    本当に色々なことを考えるきっかけになります。。。

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