「子供が、嫌だったこと、悩んでいること、それらを気軽に親に話してくれたらいいなあ」
そんなふうに思って子育てをしています。
もちろん、親に言いたくないこともあるでしょう。それはそれで構いません。全部話してもらおうという気持ちもありません。
ただ、何か困ったとき、気軽に相談できる相手として親の顔を思い浮かべ、親子の会話によって心が軽くなったらいいなあと思っています。
私自身、まだまだ子育て真っ最中で、試行錯誤の段階ですが…
幼少期の経験、教員時代の経験を通して、子どもが相談しやすい雰囲気はどんなものだろう?と考えてきました。
今回は、その考えを書いてみたいと思います。
心がけは一つ!共感する姿勢で「聴く」に徹する!
私が子供との会話で心がけていることはただ一つ!
「聴く」に徹することです。
聞く:自然と耳に入る
聴く:すすんで耳を傾ける
子供たちが話すことに「うんうん」と頷いたり、相槌を打ったり、とにかく最後まで聴くようにしています。
そんなこと?と思われるかもしれませんが、これが意外に難しいのです!
子供が話している途中に、
- 「ママはこう思うよ」と、親の意見を言うこと
- 「それで?」「早く言って!」などと、結論を急ぐこと
みなさんは、ありませんか?
私は、気を付けていても、たまにやらかしてしまいます。
するとだいたい子どもたちから「もう話さん(話さない)」と言われてしまいます(笑)
確かに、自分が話している途中に夫から「いや俺はそうは思わない」などと言われたら、カチンときて、もうこれ以上話さない、と思ってしまいますよね。
親(自分)の考えを伝える場合には、まず子供に共感し、一旦受け止めてから、言うようにしています。
私が「聴く」を大切に考える理由
私が今のように「聴く」を大切に考えるようになったのは、これまでの経験がもとになっています。
幼少期の経験
私は、小さいころから、口数が少ない方ではありませんでした。しかし、学校での出来事は家であまり話しませんでした。
楽しかったことなどは言えるのですが、
- 自分がされて嫌だったこと
- クラスでの問題など
自分にあまり都合のよくないことは、まず話しませんでした。
そんな中、母から、「〇〇ちゃんは、家でこんな話もしてるんだってよ」「あなたは全然話してくれない」などと言われ、さらに話すことが嫌になりました。
たまに話しても、途中であれこれ言われていたような気がします…。
(今となれば、母親の、いろいろやってあげたい、という気持ちも分からないではないですが、当時はそんなふうには考えられませんでした。)
友達がいろんな話を親にしていることを知って、とても驚くとともに、羨ましいなあと思っていました。
二年生を担任していた時の経験
二年生を担任していた時、クラスにRくんという男の子がいました。
その子はよく友達と喧嘩をして、手が出ることもありました(とても子供らしい、元気いっぱいの子でした!)。
ある時、学校では解決はしたものの、親に連絡をしておく必要があると判断し、R君にその旨を伝えました(友達をけがさせてしまったこと)。
- 学校ではちゃんと仲直りしていること
- お家でもう一度話してほしいから後でお家の人に連絡をするね、ということ
- どんなことがあったか自分でまず話しておいてね、ということ
それらをRくんに伝え、帰しました。(R君はお母様が仕事で忙しく、お父様に連絡を入れていました)
夕方電話を入れてみると…
R君は、親に何も話していない状態でした(R君の気持ちも分かります。誰だって、あんまり言いたい話ではないですよね)。
そこで私は「よかったら、電話が終わった後、自分でちゃんと話してくれたら、正直に言えたことを褒めてもらえませんか?」とお父様にお伝えしました。「学校で解決しているので、どうか叱らず、Rくんの話を聞いてあげてください。」と。
お父様も理解してくださり、親子で会話ができたようで、翌日連絡帳にその旨が記されていました。
後日、また別の件でお父様に連絡を入れたところ(本当にいろんなことをやってくれたR君!その後も何度も電話をする機会がありました!(笑))、お父様は「自分が怖くて(怒られると思って)言えなかったんですね」と言われていました。
"人は、環境によって嘘をつかされる"という言葉を聞いたことがあります。
本当は嘘をつきたくなくても、嘘をつかなければならない状況に追い込まれたとき、人は嘘をつく、と。
確かに、親が厳しすぎたり、よいことを求めすぎたりすると、子供は嘘をついてしまうかもしれません。
子育ての仕方はいろいろあっていいと思いますし、誰だって嘘をつくことはあると思います。
しかし、子供がいつもいつも事実を隠してしまうのは、親として、何だかとても寂しい気がします。
日頃から「聴く」を大切に、少しずつ親子関係を築いていく
子供が悩んだときに、いきなり親に話をしてくれるかというと、そうではないのかな、と思っています。
日頃から親子の会話がないのに、いきなり大きな悩みを打ち明けてくれるというのは、なかなか少ないのではないでしょうか。
だからこそ、日頃からまずは大人である親が共感的に「聴く」という姿勢で、子どもの話を受け止め、話しやすい雰囲気を作ること。
それが大切だと思っています。
以前のように親子関係がぎくしゃくしていたり、イライラガミガミだった頃は、会話をしていても辛いものがありましたが…
子どもたちが、学校であったことや自分の気持ちを一生懸命話してくれる姿は、本当に可愛いものですね。
たまに「教えなーい!」と言われることもありますが、それはそれで深く追求しないようにしています。
おわりに
「聴く」ということについて今回記事を書きましたが、私はそもそも聴くことがとても下手でした。
これまで夫から「ほんと人の話聞かないよね」と何度言われたか分かりません!
それに、中高生の頃「どうして私は人との会話がなかなか深くならないんだろう?」と思っていました。
今思うと、聴くよりも、自分の話をする方が多かったように思います。(自分の育ったときの様子を考えれば当然かもしれませんが。)
"聴くことはスキル"だと言われます。
上記のことを気をつけることで、今は、前より少しはよくなったかなあと思います(たぶん)。
まとめると、
とにかく共感的に「聴く」!
具体的には…
- 話の途中で自分の意見を挟まない
- 結論を急がない
- 話を最後まで聞く
- 子供が話したがらないことを責めない
- 正しいことばかりを求めない…
といったところでしょうか。
これからも私自身気を付けていきます!
そして、あれこれ書きましたが…
最終的には、わが子をしっかりと見て、子供のことを理解しようと努めること。
それに尽きるのかもしれません。
お子さんとの会話がスムーズに、よりよいものとなれば幸いです。
お読みいただきありがとうございました。