経験から学んだよりよい生き方

6年前の娘の「学校行きたくない」が、今仕事で役に立っています。

現在は、中学1年生になった娘。

6年前このブログを始めたときは、ちょうど小学校へ入学したときで、2年生くらいまで「学校行きたくない」と安定しない日々が続きました。

教師をしていた自分は、「まさかわが子が」と思いましたし、
それまでそんな子を何人も見てきたので、「自分なら上手く対応できる」と思っていました。

がしかし、現実はそう甘くはなく…。本当に悩んだ日々でした(それについては当時のブログに詳細に書いてあります)。

教育には多少自身があったので、それを否定されたような、自分にとって大きな大きな挫折でした。

そんな苦い経験が、数年たった今、再び教育現場で働くようになって役に立っています。

2年生のMちゃん

昨年度から、近くの小学校で週3日ほどゆるーく働いています。

昨年は主に3クラスに入っていて、そのうちMちゃんがいる2年生のクラスには、2学期から入るようになりました。

もともと学習の厳しい別の子につくために算数の時間に入るようになったのですが、
同じクラスにいるMちゃんは、朝なかなか一人で学校へ来れず、お母さんやお父さんと来ても、なかなか離れられないとのこと。

私も何度かその場面に遭遇しました。

すんなり離れられる時もあれば、ギャーと泣きわめいて外に出ようとするときもあります。

お母さんとも話すようになり、聞くとお母さんは子どものことで仕事をお休み中とのこと。

お父さんが送りに来られる時もあるのですが、予定通り仕事にいけないこともしばしば。

苦しい状況なのが伝わってきました。

私が「私の子どももそうだったんです」「それまでの自分の関りが悪かったのかな、など本当に悩みました」「休ませるほうがいいのか無理にでも行かせるほうがいいのか、本当に迷いますよね」などと話をすると、
お母さんも同じ思いがあるようで、時にはお互い涙を流しながら話したこともあります。

3年生になったMちゃん

3年生になったMちゃんは、今もそんな様子が続いています。

少し前、私が学校の廊下を歩いていると、靴箱の近くで自転車の後ろに乗ったMちゃんとMちゃんのお母さんを見つけました。今日も離れられないのかな?

お母さんに話を聞いてみると、やはりそうでした。そして、お母さんはこのあとお友達と?用事があるとのこと。

Mちゃんは、ギャーっと泣いたり逃げようとしますが、落ち着くと何もなかったかのように学習や生活を送れます。

それは分かっていたので、「もしよければ私が見ますので、お母さん行かれますか?」と少し話をした後バイバイをし、お母さんには帰ってもらいました。

もちろんギャーっと泣きますし、追いかけようとするので、私は必死にMちゃんを離さないようにしていました。

その後しばらくして、外を見たり、別の話をしたりすると落ち着いてきて、最終的には自分のクラスに行って書道の学習にすんなり入ることができました。

親だって手探り

子どもを生んでいないときの自分だったら、Mちゃん親子をみて「親の関りに問題があるのでは?」「もっと厳しくしたらよいのでは?」などと思っていたかもしれません。

だけど、親自身もどうしていいのか分からない苦しい状況は痛いほど分かります。

また、親だって一人時間が必要です。たまには子育てから離れて自分のことだけを考える時間も必要です。

きっと、この状況はずっとは続かない。

だからこそ、今のこの苦しい状況の中、少しでも何かできたら、と思うのです。

苦しい状況を分かってもらえる、共感してくれる人がいるだけでどれだけ救われることか。

「一人で何とかしなきゃ」ということほど辛いものはないですよね。

一昨日Mちゃんのお母さんと会って

一昨日、たまたま仕事帰りにMちゃんのお母さんとお会いしました。

前回のことを「ありがとうございました」と言われ、
学校では日々いろんなことが起こるので(笑)私は一瞬何のことだったか忘れていました。

話してると段々思い出してきて、あの日、その後も何もなかったかのように一日過ごせたと担任の先生から話があったそうです。

子どもって、意外とケロっとしています。

おわりに

『娘の「学校行きたくない」』が、数年後こんな形で役立つなんて。

当時は全く想像できませんでした。

辛い事・失敗したことって、自分自身また誰かの役に立つんだなあということは、ブログを始めてとても感じている事ですが、今回もやはりそうでした。

自分自身苦しい状況にあるとき、「これを学びとして次に生かそう」「誰かの役に立つのでは?」と考えられるようになったことは、昔の自分からちょっぴり成長しているところかな、と思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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ABOUT ME
ミモザ
1984年生まれ。3人の子ども(女・男・男)の母。転勤族の夫との5人暮らし。 22歳で小学校教師となり、担任として忙しくも充実した日々を送る。 約5年間働いた後、3人の育児休暇に入る。そこで思い通りにいかない子育ての壁にぶち当たる。生きてきた中で最も「自分の未熟さ」を知ることになる。 何年も満たされない日々だったが、家の片付けと読書を機に、『自分の人生は自分で変えられる!』と気づく。そこから毎日が変わっていった。 2018年3月に退職。

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